1.カーボンマスターバッチって何?
着色用途のカーボンブラックは一般用途より微粒子となっており、樹脂中にそのまま添加しても粒子同士の塊ができてしまい、樹脂中に均一に分散しません。また、カーボンブラックは粉体のため計量の困難さや粉体飛散による環境汚染の問題があります。
カーボンマスターバッチは、各種加工技術と配合技術により、カーボンブラックの凝集をほぐし、樹脂中に均一に分散させ、高濃度に配合し造粒したものです。造粒化により計量が容易になり環境汚染も防止できます。
2.どうやって出来るの?
3.どんなところで使われているの?
カーボンブラックは、黒色度、隠蔽力、着色力、耐候性に優れ、材料の補強、強化をすることができ、電気伝導性の性質も持っています。
樹脂着色用カーボンマスターバッチや導電性カーボンマスターバッチは、樹脂に高濃度高分散で混練することにより、プラスチック製品に所与の性質や意匠性を付与させることができます。
カーボンマスターバッチにより着色や機能を付与されたプラスチック材料は、自動車の内外装、インパネ、エンジン部品、燃料タンク、家電製品の外装、内装部品、OA製品の外装、内装部品、ゲーム機・スマートフォンの外装、内装部品、ICトレーなどに使われています。
4.どんな種類のカーボンマスターバッチがあるの?
- 1.外形上の見え方
- Pタイプ(ペレット)、Gタイプ(グラニュール)、Sタイプ(サンド)
- 2.黒色度の種類
- 色相、明度の要求に応じた種類
- 3.分散性の要求度
- 用途、必要特性に応じた種類(機械物性、外観)
- 4.樹脂との相溶性
- 被着色樹脂との相溶性に応じた種類
- 5.導電性
- 導電率(抵抗値)に応じた種類